2025夏の甲子園大会の決勝戦は沖縄尚学対日大三の戦いとなりました。共に下馬評は高かったものの、優勝候補の本命までの評価は無かった両校ですが実力的には互角と見られ好ゲームが期待できます

今回は

  • 比嘉公也(沖縄尚学 監督)イケメンが話題
  • 監督就任2カ月目で不祥事
  • 決勝戦のポイントは?

・・・に関して深堀していきます

比嘉公也(沖縄尚学 監督)イケメンが話題

比嘉公也(沖縄尚学 監督)のイケメンぶりは高校時代から有名でしたが・・・

比嘉公也(沖縄尚学 監督)経歴

生年月日 1981年6月29日(44歳)
身長175cm
体重 61㎏

沖縄尚学3年春の選抜大会にエースとして出場。順調に勝ち進みPL学園との準決勝では延長12回、212球を投げ抜き完投勝利。水戸商業との決勝では自身の登板はなかったが、チームは勝利し沖縄県勢初となる甲子園大会優勝

高校卒業後は愛知学院大学に進学するも、左肘を痛めて現役を引退し、学生コーチに転身しています

大学卒業後は沖縄市の浄水管理所に勤務しながら、沖縄大学で社会科教員免許を取得。コーチや副部長を経て2006年に24歳で母校・沖縄尚学高校の野球部監督に就任

しかしながら就任、僅か2ヶ月目に部内で暴力事件が起き、対外試合禁止処分を受ける苦難の船出でした

2008年春の第80回選抜高等学校野球大会では東浜巨、嶺井博希のバッテリーを擁し、自身がエースだった1999年以来となる全国制覇。

比嘉公也は若干26歳にして甲子園の優勝監督となり、渡辺元智(元・横浜高校監督)が持っていた史上最年少記録(28歳)を35年ぶりに更新しています

 

監督就任2カ月目で不祥事

2006年の8月に愛知学院大で野球を続け、左ひじの故障で選手生命を絶たれた比嘉が母校・沖縄尚学に社会科教諭として赴任し「甲子園優勝投手が監督になる!」との事で大きな期待を寄せられて監督生活をスタートします

ところが。。。

 

スタートを切った僅か2ヶ月後に野球部内での暴力事件が発覚します

翌春の選抜出場権のかかる県の秋季大会には第1シードでありながら出場辞退する、どん底に突き落とされます。

大きな期待の中でスタートしたものの、一転して格好の批判対象になりました

この時の心境を比嘉公也は

「正直いって心が折れました」と率直に打ち明けています。

 

しかしながら、自らの性格を

「究極の負けず嫌い。挫折を味わったら、なんとかしてそれをカバーしないといられないタイプ」

・・・と言い切る比嘉公也は、部員に

「全員、1冊ずつノートを持ってきてくれ」

と伝言します

比嘉公也は「ノートだと、直接言えない思いも伝えることができる。そのやりとりを積み重ねていけば、見えない部分のわずかな変化にも気づくんじゃないかと思ったんです」

当初はノートの重要性に気づく部員は殆ど居ずに、内容もレベルの低いものでした

それでも青年監督は、ノートの重要性を部員たちに訴え続け てノートを提出しなかった部員には、1週間練習禁止のペナルティを科すほどの徹底ぶりでした。

この地道な「ノート」で比嘉公也と部員との「心の距離」は確実に近くなり不祥事発生から僅か2年後の2008年春の選抜では東浜巨(ソフトバンク)を擁し、自身がエースだった1999年以来となる全国制覇を達成した名将です

沖縄尚学・甲子園での成績

  • 春:出場5回・10勝4敗・勝率.714・優勝1回(2008年)
  • 夏:出場5回・6勝5敗・勝率.545
  • 通算:出場10回・16勝9敗・勝率.640・優勝1回

沖縄尚学は年中練習・試合が出来る環境を生かして春の選抜大会では勝率7割超えと圧倒的な戦績を残しています

しかしながら意外な事に、夏の甲子園大会では勝率が5割・・・。と、やや苦戦しています。明日の決勝戦で日大三を破り、夏の初優勝なるか?

沖縄尚学・決勝戦のポイントは?

両校の、ここまでの戦績を見てみると下記の通りです。組み合わせの関係で日大三は、ここまで4試合。それに対して沖縄尚学は、ここまで5試合と、この差は大きいと見ます。

 

日大三の足跡

2回戦  3―2豊橋中央(愛知)

3回戦  9―4高川学園(山口)

準々決勝 5―3関東第一(東東京)

準決勝  4―2県岐阜商

 

沖縄尚学の足跡

1回戦  1―0金足農(秋田)

2回戦  3―0鳴門(徳島)

3回戦  5―3仙台育英(宮城)

準々決勝 2―1東洋大姫路(兵庫)

準決勝  5―4山梨学院

 

両校は対照的なチームカラーと言えます。

日大三は甲子園に出場してくる時は圧倒的な打力で勝ち進みますが、今大会でも1試合平均10安打を記録し、チーム打率は3割超えと低反発バットでも打力は全国トップと言えます

対する沖縄尚学は完全に守りのチームです。チーム打率2割3分1厘と、迫力では圧倒的に日大三に劣ります。

ただ、宜野座恵夢、比嘉大登らの中軸は勝負強く、準決勝では六、七回の集中打で逆転したように、「ここ一番」での集中打は見事です

決勝戦のポイントは投手の継投か?

沖縄尚学は2年生左腕・末吉亮丞が全5試合で512球を投げ疲労感は隠しようがありません。スタミナは有るとは言え、この酷暑の中で512球を投げてきたのですから本来の投球を期待するのは酷と言えます

沖縄尚学の嬉しい誤算は2年生の新垣有絃の台頭。甲子園では14回超を投げて1失点。

準決勝では比嘉公也監督が「記憶にない」という末吉から新垣有への継投で逆転勝利。決勝戦の先発は末吉と見ますが強打の日大三に対して完投は難しく、新垣への継投策が優勝への最大の鍵を握ります

正直、投打ともに戦力的には日大三が有利と見ます

沖縄尚学が悲願の夏・全国制覇を勝ち取るには投手陣が強打の日大三を3点以内に抑えることが出来るか?

いずれにしても、好ゲーム必至の明日の決勝戦です