「財源ない」は嘘!現金給付を選挙前に掲げる自民党がヤバい!

自民党の森山幹事長は

「消費税減税の財源は、ない」と8日に発言しています。

ところが、一転して自民党内では

「現金給付」数万円の案が急浮上・・・。

 

明らかな選挙対策が伺えますが、森山幹事長「財源はない」のウソと、追い詰められている自民党・石破茂首相の選挙後の責任論まで深堀していきます

森山幹事長「財源なし」発言の真意と現金給付検討の背景

自民党の森山裕幹事長が消費税減税に否定的な姿勢を示しながら、一方で自民党が現金給付を検討しているという報道は、多くの国民に疑問を投げかけています。

「財源がない」という発言と、具体的な財源が明確でない中での現金給付検討は、まさに選挙を意識した

“戦略”と捉えられても仕方のない状況と言えるでしょう。

消費税減税否定論のロジック

森山幹事長が消費税減税に否定的である根拠は、主に以下の点が挙げられます。

    • 社会保障財源の確保: 消費税は、年金、医療、介護といった社会保障費の安定財源として位置づけられています。減税は、この基盤を揺るがすことになりかねません。少子高齢化が進む日本において、社会保障費の増大は避けられない課題であり、その財源を安易に削減することはできないという考えです。
    • 財政健全化への道筋: 長年積み重なった国の借金(国債)は膨大であり、財政の健全化は喫緊の課題です。消費税減税は、歳入を減少させ、財政状況をさらに悪化させる恐れがあります。

  • 国際的な財政規律: G7をはじめとする先進国では、財政健全化に向けた取り組みが求められており、日本も例外ではありません。消費税減税は、国際社会からの日本の財政規律に対する信頼を損なう可能性も指摘されます。
  • 景気回復への影響の不確実性: 消費税減税が、必ずしも期待通りの景気回復効果をもたらすとは限りません。過去の事例や他国の動向を見ても、その効果は限定的であるとの見方もあります。減税による税収減が、かえって財政不安を招き、企業の投資意欲を減退させる可能性も否定できません。

 

一転して現金給付を検討する背景

こうした消費税減税否定論があるにもかかわらず、自民党が現金給付を検討している背景には、いくつかの要因が考えられます。

    1. 国民の生活苦への対応: 長引く物価高騰は、国民の生活を直撃しており、特に低所得者層や子育て世帯の生活は厳しい状況にあります。現金給付は、こうした生活困窮者への直接的な支援として、即効性が期待できます。国民の不満を和らげ、支持率低下に歯止めをかける狙いがあると考えられます。
    2. 選挙を意識した政策アピール: 衆議院解散・総選挙が囁かれる中、国民の支持を得るための“目玉政策”として、現金給付は非常に分かりやすく、有権者に直接的なメリットをアピールできる効果的な手段です。消費税減税が「財源がない」という理由で否定された一方で、現金給付が検討されるのは、まさに選挙戦略の一環と見るのが自然でしょう。

  1. 支持層への配慮: 自民党の支持層には、中小企業経営者や農業従事者など、景気変動の影響を受けやすい層も多く含まれます。現金給付は、そうした層を含む幅広い国民に恩恵が及ぶため、支持固めにも繋がると期待されます。
  2. 他党への牽制: 野党からは、減税や給付金などの経済対策が盛んに提唱されています。自民党が先行して現金給付を打ち出すことで、野党の政策提案を牽制し、主導権を握る狙いもあるかもしれません。
  3. 石破政権の求心力維持: 支持率が伸び悩む石破政権にとって、国民が実感できる経済対策を打ち出すことは、政権の求心力を維持し、支持率を回復させるための重要な一手となります。

現金給付は選挙対策

これらの背景を総合的に見ると、森山幹事長の「財源がない」発言が、消費税減税への安易な議論を封じるための「布石」であり、その上で「財源はこれから議論するが、国民生活の苦境には寄り添う」という姿勢を現金給付で示すことで、国民の理解と支持を得ようとする“選挙戦略”である可能性は十分に考えられます。

財源の確保方法や、給付の対象、時期などが具体的に示されないまま現金給付が検討されるのは、その政策本来の目的よりも、選挙を意識した「人気取り」の側面が強いと批判される可能性もはらんでいます。

前回の参議院議員通常選挙は2022年に行われたため、その半数が改選されるのが2025年となります。

具体的な任期満了日は2025年7月28日とされており、通常、その30日以内に選挙が執行されます。

この観点から予想すると自民党の焦りが明らかに伺えます。「米」問題も一時的な勢いは完全に止まり、小泉人気にあやかった戦略も成功とは言い難い現在の状況

その状況を一変する為に「現金給付」を打ち出したのでしょうが、逆に先日の「財源はない」との発言がウソとの議論を呼んでSNSでも話題を呼んでいます

石破首相・森山幹事長の責任論

もし来るべき選挙で自民党が厳しい結果に終わった場合、その責任論は当然のように浮上します。

特に、内閣のトップである石破首相そして党の要である森山幹事長は、その矢面に立たされることになります。

石破首相の責任論

自民党が「敗北」と評価される結果になった場合、その責任論は極めて重いものとなるでしょう。

  1. 「選挙の顔」としての責任: 首相は「選挙の顔」であり、国民からの信任を直接問われる立場です。国民の期待に応えられなかった場合、そのリーダーシップが問われます。
  2. 政権運営の責任: 経済政策、外交、社会保障など、これまでの政権運営全般に対する国民の評価が、選挙結果に反映されます。もし国民の不満が爆発した結果であれば、その責任は首相が負うことになります。
  3. 党内からの突き上げ: 敗北の場合、党内からは「政策が国民に響かなかったのではないか」といった批判が噴出し、首相退陣を求める声が上がる可能性は非常に高いです。特に、首相就任直後の総選挙での敗北は、その後の政権基盤を極めて脆弱なものにします。
  4. 解散判断の責任: 首相は衆議院解散の権限を持っています。もし、解散時期の判断を誤ったと見なされれば、その責任も問われるでしょう。

 

森山幹事長の責任論

党の選挙実務を取り仕切る幹事長は、選挙結果に対する直接的な責任を負う立場です。森山幹事長の場合、特に以下の点が問われる可能性があります。

  1. 選挙戦略の立案・実行の責任: 幹事長は、選挙に向けた戦略立案、候補者の選定、選挙運動の指揮など、選挙全体の実務を統括します。今回の「財源なし」発言からの現金給付検討といった政策の打ち出し方も含め、選挙戦略の適切性が問われます。
  2. 国民への説明責任: 「財源がない」としながら現金給付を検討するなど、国民に分かりにくい政策の打ち出し方や、その説明不足が批判の対象となる可能性があります。国民の疑問に明確に答えられなかったと見なされれば、その責任は重いでしょう。
  3. 党内調整の失敗: 選挙協力や候補者調整など、党内の調整役としての手腕も問われます。党内の不協和音が選挙結果に影響した場合、幹事長の責任が問われることになります。
  4. 敗北の場合の進退: 選挙で「敗北」と評価される結果になれば、幹事長が辞任して責任を取ることは、政治の世界では一般的な慣例となっています。

まとめ:選挙戦略の行方と民主主義の選択

自民党の森山幹事長の「財源なし」発言と、その後の現金給付検討の動きは、来るべき衆議院選挙を強く意識した「戦略」である可能性が高いと分析できます。

国民の生活苦に寄り添う姿勢を見せつつ、選挙に向けて支持を固める狙いがあると考えられます。

しかし、その戦略が成功するかどうかは、国民がその意図をどう受け止めるかにかかっています。

「財源の根拠が曖昧なバラマキ政策」と批判されるか、「国民に寄り添う具体策」と評価されるかで、結果は大きく変わるでしょう。

私たち有権者は、各党の政策、そしてその政策の背景にある「戦略」を冷静に見極め、自身の生活と日本の未来にとって最適な選択をする責任があります。今回の選挙は、単なる議席争いにとどまらず、民主主義の成熟度を問う重要な機会となるでしょう。

おすすめの記事